ホピ・カチーナ人形コレクション by Katsin' Manas Tokyo

アメリカ大陸最古の住人ホピ族が信仰する精霊を表したカチーナ人形。当サイトは、伝統的スタイルのカチーナ人形の魅力をホピの文化と共にご紹介するものです。ご希望の作品がございましたら、管理人までお問合せください。
語り部のカチーナ「ココリ」 KOKOLE (Story Teller)
     kokole 4

日本の皆さん、こんにちは。
私は「ココリ」と申しまして、語り部のカチーナです。
一昨年の秋、ホピから日本へやってきて、ずっと東京のカチン・マナのところに居候しています。

1週間ほど前、彼女の家で節分の豆撒きというのがあり、私もはじめて体験させてもらいました。炒った豆を鬼にぶつけたり、撒いたりして、邪気を追い払い、1年の無病息災を願うのだそうですね。私も夢中で豆を撒きました。そしてその後、「齢の数だけ豆を食べるのよ」と彼女に言われ、ちょっとサバよんで多めにもらっちゃいました。とても面白かったです!

        beans 1

それにしても、日本でも、2月に豆に関する伝統的な行事があるとは本当にビックリしました。何故かって、実は、ホピでは2月は「ポワムヤ」と呼ばれ、浄化の月を意味し、それは、ホピの環境だけでなく、全世界の隅から隅まで浄化されることを祈る儀式が執り行われるとても重要な月なのです。そしてそれは、ビーンダンスと共にはじまります。
また、ビーン、つまり豆ですが、キヴァで発芽したものが村の広場で人々に配られる習慣があります。日本の豆撒きと少し似ていますよね。

     kokole 5

ところで私たち「ココリ」カチーナですが、「ポワムヤ」、つまり浄化の月である2月のビーンダンスの儀式が行なわれる4日前の晩に姿を現し、大活躍します。
私たちの特徴は、鳥の足跡を表した模様がほっぺたに描かれた人の良さそうな顔。ダグラス・モミのひだ衿を首に巻き、男物のコート又はフリンジの付いた狩猟用のシャツを着て、赤いモカシンを履き、手にはラトルとか弓矢を持って登場します。そして、村の人々に作物の豊作を予言し、又、子供たちには、おもちゃをあげる約束をし、昔話を語って聞かせます。そんな訳で、私たち「ココリ」は誰からも愛され、優しくて気前の良いカチーナとして人気者なのです。

kokole 1 kokole 2

人形の私を作ってくれたのは、日本にも来たことのあるマニュエル・シャヴァリアJr.さん。芸術的センスにおいては他の追随を許さないカチーナ・カーバーの大御所であり、アンティーク・カチーナの研究にも熱心なお方です。この私を作るに当たっては、このご研究の成果を存分に発揮してくださいました。また、私と一緒に生み出された弟分も日本に来ています。彼は、現在、LAのカチン・マナの東京の実家に居候中です。
どうぞ、私たちの味のある魅力を堪能してください。

     kokole 3

身長は約23cm。コットンウッドにミクストメディアで彩色。何層にも色を重ね、エイジングと呼ばれるテクニックによりアンティーク風の仕上げがなされています。擦れたようなチャコールグレーとターコイズブルーとターコイズグリーンに、コーラル色がアクセントとなって、絶妙なカラーハーモニーを見せています。とぼけた目と口の表情もたまりません!

価格: お問合せください。



《お知らせ》
カチン・マナスがご紹介してきたカチーナ人形の在庫カタログを近日中に発行いたします。
ご希望の方は、カチン・マナスTOKYO 渡辺までご連絡ください。
email: katsin-manas-tokyo@swjapan.net


イラストは、"HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewks より

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2010. All rights reserved.
マニュエル・シャヴァリアJr. コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
地球の神 マサウ Masau'u (Earth God)
       masauu by philbet 3

引き続き登場しました「マサウ」です。
私は、昨年、日本にやって来て、京都の展示会で初めて日本の皆さんに紹介されました。

宇宙人のような風貌と言われますが、私は、この地球の地上と下界の両方をコントロールする神なのです。
私の仲間が、以前にも皆さんの前に姿を現しているので、覚えていられる方も多いかと思いますが、私たち「マサウ」は、他のカチーナのように1年の半分をサンフランシスコ・ピークスで暮らしているのではなく、いつでもホピの村に行くことができ、人々を導きます。

      masauu face up 2

私の特徴は、何と言っても、かっと睨み付けるように大きく見開いた目と、出っ歯のように目立つ3本のYの字型の白い歯をみせた大きな丸い口。そして、まるでポップアートのようにカラフルで大胆な丸が描かれた顔面。一度見たら絶対忘れられなショッキングな顔だと言われます。
そして、頭の上には羽根を載せ、数本の羽根飾りをつけた小枝を首の後ろに立てています。日本の皆さんには理解不能なスタイルだと思いますが、これは祈りのためのものなのです。ホピでは、鳥の羽根が祈りの重要な道具としてよく用いられます。

  masauu by philbert 1 masauu by philbert 2

身体には、派手な模様の入った毛布をまとい、キルトにサッシュをしめ、赤いモカシンを履いて、私たちは人々の前に姿を見せます。

それにしても、ぎょっとするスタイルだって? いや、実際、ホピでは、夜道で後ろから足音が聞こえたら、絶対振り向いてはいけないという話もあるほどです。皆さんも、ホピに来たら、夜歩く時は、充分気をつけてくださいね。私の姿を見て、卒倒するといけないから・・・・・。

さて、人形の私を作ってくれたのは、伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの大御所の一人として知られるフィルバート・ホナニーさん。彼の作るカチーナは、とても土臭くってパワフル、最もホピらしいとよく言われます。この私もそう。そして、更に、この世のものとは思えぬ奇怪さと、また同時に洗練さが加えられているのが特徴です。正にマサウのイメージそのものと言っていいでしょう。フィルバートさんにより私は命を吹き込まれました。

          masauu illust
ところで、今日、TOKYOのカチン・マナから聞いたのですが、彼女の知り合いのたつさんが、アリゾナ州セドナで1月30日(土)に開かれるホピのカチーナのセレモニーに招かれ、地球のためのワークを捧げてくれるそうです。こういったワークの力は、私たちマサウの力にもつながります。有難う。感謝します。

身長約30cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。羽根飾りと小枝付き。
自然顔料による素朴な味わい、強烈な風貌、そしてほっそりしたスタイルから独特の気品が感じられ、又同時に何故か愛らしい、ベテラン・カーバー、フィルバートの名品です。

価格:お問合せください。


イラスト:"HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewks より

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2010. All rights reserved.
     
フィルバート・ホナニー・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
    太陽と地球の神のカチーナから 新年のご挨拶 
   
   tawa and masauu

    2010年 新年あけましておめでとうございます。

私たちは、太陽のカチーナ「タワ」(写真・向かって右)と地球の神「マサウ」(写真・向かって左)です。
ホピのカチーナを代表して、日本の皆さんへ新年のご挨拶をするため、ここへ登場しました。

今年が、地球上の全ての生命あるものにとって良い年となるよう、そして広大な宇宙の中の特別な星、地球がいつまでも美しく輝いていられることを願います。

今年も又、カチン・マナスの二人を通して、ホピやカチーナのことをお話して行きたいと思いますので、皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。


2010年 元旦

太陽のカチーナ「タワ」&地球の神「マサウ」
日本の世話人・カチン・マナスTOKYO 渡辺純子


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2010. All rights reserved.

ご挨拶 | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
「ホピ・ヴィレッジ&コーンフィールド」ブレスレット
       hopi villege and cornfield 2

先日、NEWSでお知らせした「第3回ホピ・ズニ作家展」の手伝いに、カチン・マナスLAの市川と共に行ってきた。
私たちは二人とも、もともとインディアン・ジュエリーには殆ども知識も関心もなかったのだが、今回のショーで、ハートを直撃するようなとんでもないものに出会ってしまい、彼らのジュエリーの魅力にはまりかけている。

そのとんでもないジュエリーとは、ホピの作家スティーブ・ウィクヴィア・ラランスによる「ホピ・ヴィレッジ&コーンフィールド」と名付けられたブレスレットだ。トゥファ・キャスティングと呼ばれる型取り技法による梨子地のようにざらっとしたシルバーのベースに、ホピの村のキヴァやコーン畑が表され、ギャスピアイトという黄緑色の大きな天然石とサンゴがついている。

       hopi villege and cornfield 8
こんなに大きな黄緑色の石「ギャスピアイト」は珍しいそうだ。その先端に嵌め込まれているのは、「ボーダー・オパール」。ここから天のエネルギーを取り込むという。
          
       hopi villege and cornfield 5
キヴァが夜空に輝く星と共に描かれている。サンゴの位置が絶妙だ。

       hopi villege and cornfield 7
こちら側は昼間の様子。大きな太陽からコーン畑に燦燦とエネルギーが降り注いでいる。写真では見えないが、コーンの下には水のシンボルが描かれている。

更に注目すべきは、ブレスレットの内側のデザインだ。やはりトゥファ・キャスティングによるベースに、太陽や星、水、雷、人生のサイクルを表す渦巻き模様、そしてココペリや角の生えた動物の姿が描かれている。
      下の写真↓

       hopi villege and cornfield 4
写真では太陽の顔しか見えないが、その両脇に沢山の絵と、"HOPI"の文字と作者のサインも。

何と言う芸の細かさだろう!日本の羽織りの裏地へのこだわりを思い出させる。表面のデザインと合わせて、ホピの自然観や日常の場面が描き出されていて、まるでペトログリフのよう。彼らの精神文化のエッセンスがぎゅっと詰まっていると言って差し支えない。
そして、何よりも美しく、パワフルなのだ。

         steve in tokyo bis
上の写真は、作者であるスティーブ・ウィクヴィア・ラランス氏。東京上野の国立博物館のレストランにて。

ブレスレットの幅は約6cm。実際、手首にはめてみると、意外にぴったりで驚いた。というのも、これまで、この種のブレスレットは大柄な女性の手首にしか合わない、私のように手首が細い者に合うサイズはないだろうと思っていたからだった。そしてかなり重い。それもそのはず重さは約300gもあった。これを右手にはめると、箸の上げ下ろしや、ペンを持って字をかくことがままならないほどだ。しかし、その不自由感が非日常性を帯びていて、身につける者を別次元へ誘うような魔力があり、妙にそそられる。
これはまずいことになったと思った。そもそも、今回のショーには、私たちは手伝いに来たのであって、買い物に来たわけではないのに、スティーブのテーブルから一歩も離れることができなくなってしまったのだから。そしてそれは、私だけではなく、何とカチン・マナスLAの市川までもが・・・・・。彼女は、微妙に色が異なる100個の小さなターコイズがついた「ブルー・コーン」と名付けられたブレスレットに心を奪われ、動けなくなっていた。そして、その「ブルー・コーン」ブレスレットと私を狂わせた「ホピ・ヴィレッジ&コーンフィールド」ブレスレットは、まるで二つ一緒で完結するように見え、私たちとこれらのブレスレットとの出会いは、単なる偶然ではなく、ホピの神様が仕組んだことのような何か大きな意味があるように思われた。しかし、値段は、当然のことながらめちゃくちゃ高い。とても手が出るものではなかったが、身につけると、不思議なパワーが身体に入ってきて護られているような気持ちがし、又それがホピのスピリットなのかとも感じられた。もう、こうなったら、狂気の沙汰だが、清水の舞台から飛び降りるしかない。そして後は野となれ山となれだ。そう思い、私たちは、それぞれの心を虜にした運命のブレスレットを持つことに決めた。

         mieko and sumiko
写真向かって左が市川、右が渡辺。東京・上野の国立博物館のレストランにて。ブレスレットをつけたままでは、あまりに重くて箸を運べなかったため、外していたところ。

さて、これからこのブレスレットを身につけた時、一体どんなことが起こるのだろうか?楽しみである。

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

      
インディアン・ジュエリー | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ズニの戦士のカチーナ「シピクネ」 Sipikne (Zuni Warrior Kachina)
    sipikne 5

日本の皆さん、はじめまして。
わたしの名は「シピクネ」。元々、ズニ族の戦士のカチーナで、ズニ族の守護霊「サリモピア」に由来するものです。ある時期にホピにやって来て、以来、居ついてしまいました。スタイルも徐々にホピ風に変化してきましたが、私の特徴であるスノーゴーグルのような形をした目の周りや、突き出したチューブ状の鼻、花のシンボルが描かれた耳、羽根の束を乗せた頭など、これらは全て「サリモピア」から来ています。

        sipikne.jpg
   
ホピ族やズニ族は、昔から方位を色で表すという習慣を持っています。因みに、北は黄色、南は赤、東は白、西は緑又は青、そして天はレインボーカラー、地は黒です。そして、「サリモピア」には、守護する方位によって6つの異なる顔の色が存在し、それはわたしたち「シピクネ」にも受け継がれています。

         sipikne 1

わたしたちの役目はガードマン。第1メサのビーン・ダンス(2月)やレギュラー・ダンスに登場し、すばやい動きのパワフルなダンスを踊って儀式を盛り上げます。こうした激しいダンスは、機敏で体力がないとできないので、「シピクネ」に扮するのはもっぱら若い男に限られています。

         sipikne 4

人形の私を作ったのは、1940年代のホピのカーバーです。生み出されてから既に70年以上経っていますが、シミもシワも殆どなく、足腰も健全。いつだって、どんな激しいダンスも踊れますよ!

         sipikne 2

身長約16cm。コットンウッドにテンペラ絵の具と自然顔料で彩色。安定感のあるボディスタイルと太い足、やや暗めの赤の色など、典型的な1940年代の特徴を示すカチーナです。黒、青、黄色、赤、白の色調も落ち着いており、独特の気品を感じさせ、耳の花やキルトの裾模様も丁寧に描きこまれています。小型ながら大きな存在感と魅力を持つ1940年代カチーナの名品です。

価格: ご相談ください。

イラスト: "HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewks より


NEWS

第3回ホピ・ズニ作家展が下記の通り開催されます。

会期: 2009年11月6日(金)、7日(土)、8日(日)
会場: すみだパークスタジオ倉(そう)
     墨田区横川1−1−10
内容: ホピとズニのジュエリー作家が来日し、彼らの作品が販売されます。

詳細は、「ホピ・ズニ作家展」をご参照ください。


◎カチン・マナスLAの市川、TOKYOの渡辺も、ボランティアで11月6日(金)は会場に終日おります、
皆様、どうぞご来場ください。会場でお目にかかれれば嬉しく思います。


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

アンティーク・カチーナ | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
1940年代フクロウのカチーナ「モングワ」 MONGWU (Great Horned Owl Kachina)
         mongwu antique 2

ボクはフクロウのカチーナ「モングワ」です。
以前にも、このブログに仲間のモングワが登場したので、覚えていられる方もいることでしょう。その彼はボクの後輩で現代のモングワ、そして今回登場しましたボクは1940年代に生まれたモングワです。ですから、身体は小さいながらも年代の重みを感じさせる存在感がボクにはあると思うのです。

         mongwu antique 3

ホピの神話ではモングワ、つまりフクロウは太陽神の夜の使いとして知られています。又、世界のいろいろな地域で、ボクたちフクロウは「幸運の印」とか、「森の賢者」、「学問の神様」などと呼ばれ、吉鳥として昔から人々に愛され親しまれてきました。日本ではどうなのかと、TOKYOのカチン・マナに聞いてみたら、福が籠もる「福籠(フクロウ)」とか、苦労知らずの「不苦労(フクロウ)」と言われ、やはり親しまれていると教えてくれました。つまり、ボクたちは、世界的に人気物の吉鳥なんですね。

 mongwu.jpg

さて、ホピの儀式において、ボクたちはミックスド・カチーナ・ダンスや、第1メサの「ポワム」(浄化の月である2月)のビーンダンスとか水蛇の儀式に、道化師を伴って登場し、道化師がホピにあるまじき振る舞いをした時、ムチ打って戒める役を担っています。まあ、一種の教育係りです。又、その他、戦士という側面も持っています。

         mongwu antique 1

ボクたちフクロウのカチーナの特徴は、まん丸の目と黄色や赤茶色、黒、白の絵の具で羽根の模様を描かれた顔に、突き出したくちばしを持ち、首にひだ衿、腰には小粋なサッシュベルトを巻き、普通、手に弓矢とラットルを持って登場します。

         mongwu antique 4

人形のボクは手に弓矢とラットルを持っていませんが、それでも儀式の時のスタイルがかなり忠実に表現されています。そしてボクの真ん中に寄った目、これは他のフクロウのカチーナには見られないチャームポイントと言って良いでしょう。ボクを生み出してくれた1940年代のホピのカーバーの芸術的センスがうかがえるところです。又、ボクはカチーナ人形としては小型(約14cm)な方ですが、存在感と個性の強さは大きなカチーナたちと比べても決して負けません。又、時代をくぐってきたすごいオーラがあるって言われます。

下の写真は、一緒に日本へやってきた1940年代のカチーナの仲間たちです。左からシピクネ(ズニの戦士のカチーナ)、イーシー(緑色辛子のカチーナ)、そしてボクです。シピクネやイーシーについては、このブログで追って紹介されるそうです。

         mongwu antique 5

日本の皆さん、どうぞ末永いおつきあいをヨロシクお願いいたします!

身長は約14cm。コットンウッドにテンペラ絵の具と自然顔料で彩色。フクロウのカチーナは、ホピのカーバーが好んで作るモチーフのひとつと言われ、各作家の創意が特にヘッドに表現されます。本作品においては、何と言っても特徴的なのは、その中央に寄った愛らしい目。そして安定感のある太い足は1930年代〜1940年代のカチーナ人形の特徴的なスタイルであり、全体のバランスの良さも大きな魅力です。褪色も殆どなく、非常に良いコンディションを維持しています。
手のひらにおさまるサイズなので、どこへでも連れて行きたくなる、小さなお守りのような作品です。

価格: ご相談ください。


イラストは、"HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewkes より

Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reseved.

アンティーク・カチーナ | トラックバック(0) | コメント(2) |permalink
ヴィンテージのココペリ KOKOPELLI (Assassin Fly Kachina)
          kokopelli 1950 1

残暑お見舞い申し上げます。

日本の皆さん、こんにちは。ボクは「ココペリ」。ムシヒキアブのカチーナ(精霊)です。
「ココペリの身体的特徴は、背中のコブと目立つような男性器にあり、以前にもボクの仲間が、ここに登場しているので、既にご存知かと思いますが、ボクたちは、性的豊穣さのシンボルであり、ホピの女の人たちが多産に恵まれるよう祈願し、又、作物の成長を促し、豊作をもたらすことを祈る役目を担っています。

          kokopelli 1950 2

ホピの儀式において、ボクたち「ココペリ」は、ミクスト・カチーナ・ダンスに登場します。
ココペリに扮する男たちは、真ん中に白い線が描かれた黒いマスクを頭から被り、コーンの殻から作られた白黒の縞模様に塗られた長いクチバシをつけ、ボディも黒く塗り、キツネの皮又はボロ布でできたひだ衿を首に巻き、レギンスをはいて、手には小枝とラットルを持ちます。そして、ダンスの間、村の若い娘たちに淫らなジェスチャーをし、子供の作り方を教えたりしますが、これは役目であり、決してセクハラなんて非難されることはありません。日本のオジサン方、どうか羨ましがらないでください。

     kokopelli 1950 4kokopelli 1950 5

カチーナ人形であるボクを作ってくれたのは、1950年代のホピのカーバーです。つまり、ボクは、ヴィンテージのカチーナ。怪しい黒尽くめに、胴長短足、まるで日本の昔の忍者のよう、なんて東京のカチン・マナに言われておりますが、ボクのセクシーな魅力で、日本の娘さんたちのハートをわしづかみにすることも夢ではないと思ってます。それにボク背中のコブの中には、女の子が喜びそうな沢山のプレゼントが入っているのですから・・・。

          kokopelli 1950 3
ココペリの中では、比較的小さめな背中のコブ。プレゼントの量が少ないのでは????

身長約18cm。コットンウッドにテンペラ絵の具と自然顔料で彩色。いわゆる伝統的スタイルとは一味違い、どちらかというと、より人間に近いリアルでなまめかしい体型が特徴。そして、日本人の男性によく見かける胴の長さと、太くて短い足が、妙にセクシー!又、どこか宇宙人っぽく、謎めいています。非常に悩ましくて、愛らしいヴィンテージ・カチーナの掘出物。

◎なお、ホピのココペリ・カチーナは、その身体的な特徴から、アメリカ合衆国南西部に広く分布するロックアート(岩絵)や土器などに描かれている背中にコブのある笛吹きのモチーフと同一視されることが多いですが、単純に結びつけることには疑問があるようです。

価格: 虹
詳細は、「ご案内」の「価格について」をご参照ください。

Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.
             
アンティーク・カチーナ | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
水を飲む乙女「パルヒク・マナ」 PALHIK' MANA (Water Drinking Girl)
        palhik mana 2

暑中お見舞い申し上げます。
梅雨が明け、本格的な夏がやってきましたね。それにしても、何という暑さ!!!アリゾナの砂漠も顔負けです。冷たい1杯の水の有り難さが身に染みます。
自己紹介が遅れましたが、私の名は「パルヒク・マナ」。「水を飲む乙女」という意味を持っています。

            palhik mana 6

正確に言えば、私はカチーナではなく、ホピで毎年10月に行なわれる女性ソサエティーのセレモニーのダンスに登場する娘なのです。
大きくて華やかなタブリータ(平たい板でできている頭飾り)が特徴であり、その上には、雨雲を表す模様が描かれていて、私の役割である水の恵を祈ることが象徴されています。

         palhik mana 1

このセレモニーのダンスですが、第3メサ以外では、娘たちは、通常ホピの男がカチーナに扮する時のようなマスクは被らず、直接自分の顔の、頬の上に赤い三角形の線と、口からあごにかけて放射状の線を描きます。そして、刺繍がほどこされた白いブランケットに、黒いドレスを着、普通は履物を履かず、裸足に黄色などのペイントをします。

         palhik mana 3

なお、私たちは、しばしば「蝶のカチーナ娘」と呼ばれることもあり、このことから、時々、「ポリ・マナ」(蝶の乙女)と混同されることもあるようです。ちょっとややこしい話ですが、まあ、あまり大きな問題ではありません。それより大事なのは、カチーナ人形においては、私たちは、最も美しい姿をしているもののひとつと見做されており、それ故、ホピのカーバーたちに好まれて作られるということです。

         palhik mana 4

さて、人形であるこの私は、1950年代に、ホピのカーバーによって作られました。つまり、私は、とても貴重なアンティーク・カチーナ人形なのです。生まれてから60年近くになりますが、人々から大切にされてきたため、少しも美貌が衰えていません。そして、縁あって、日本へやって来ました。水が豊かな美しい国、日本。私もずっと美しくいられそうです。

身長は頭部のタブリータまで入れて約34cm。コットンウッドにテンペラ絵の具と自然顔料で彩色。非常に入念な仕上げがなされ、バックスタイルの刺繍糸の遣い方も絶妙です。華やかで、安定感のある1950年代のカチーナ人形の逸品といえます。

個人蔵

イラスト: HOPI KATCINAS by Jesse Walter Fewkes より

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

アンティーク・カチーナ | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
「ホピ・カチーナ人形展 in Kyoto」 にぎやかに閉幕
     kyoto 2

「ホピ・カチーナ人形展 in Kyoto」(6月8日〜14日)は、終盤になるにつれ盛り上がりをみせ、6月14日(日)夕方、にぎやかに幕を閉じました。

京都では初めてのカチーナ人形展であることから、京都はもとより、大阪や奈良、兵庫県、滋賀県などの関西の各県、また東京や栃木県など遠方からも多くの方々が見に来てくださいました。お忙しい中、祇園の石塀小路を訪ね歩きご来場くださった皆様、有難うございます。

又、毎日新聞をはじめ、烏丸経済新聞、洛南タイムス、京都大学新聞など、好意的に展覧会の記事を掲載してくださった各新聞、場所を説明する電話対応までしてくださった京都新聞、パブリシティーにご協力くださった河井寛治郎記念館JARFO(京都藝際交流協会)、NPO天真会NPOクリカAnnual HOPI & ZUNI Artist Show in JAPAN、及び、新・古美術の「白馬」、呉服の「いさか」、うさとの森京都店岩茶房京都の各店、そして応援してくださった多くの個人の皆様に、この場を借りあらためてお礼を申し上げます。

東京とは全く勝手の違う京都での初めての展覧会。どうなることかと不安でしたが、会場となった土蔵の雰囲気は、昔ながらの漆喰の白い壁に高い天井、極めて太い梁・など・・・、そこには木と土のエネルギーが満ちており、ホピの精霊たちをお迎えするのに申し分のないものでした。そして、インスタレーションに関してプロ中のプロであるカチン・マナスLAの市川女史の奮闘により、土蔵という独特の空間を最大限に活かしたホピのエネルギーを感じさせる力強い展示構成に成功。来場者からも好評で、「まるでホピの家の中のようだ」と褒めてくださた方もいたほどでした。

では、会場の様子を写真と共にご案内しましょう。

          kyoto 3
       京都ギャラリー悠玄の入口から階段を上って会場へ。

     kyoto 4
上ではキーサ(ソウゲンハヤブサのカチーナ)とパルヒック・マナ(水を飲む乙女)がお出迎え。

       kyoto 5
入ってすぐ右手は、フィルバート・ホナニーが当展のために特別に制作したフラット・タイプのカチーナ人形たちのコーナー。

       kyoto 6
続いて、フィルバート・ホナニーによるフル・ボディのカチーナ人形たち。最もホピらしい土臭いエネルギーに満ちています。

     kyoto 1
ネイト・ロマテワマやウェイランド・ナミンガなど若手人気カーバーの作品と大御所ヴェルソン・マンスフィールドの作品。下の台に並んでいるのは1930年代〜1950年代のアンティーク・カチーナ人形たち。その右は、マニュエル・シャヴァリアJr.による非常に珍しいココペリ&ココペルマナです。

          kyoto 8
こだわりの作家、エドワード・シーチャマとコーデル・ナセヨーマによるカチーナ人形たち。小粒ながら非常に密度の濃いのが特徴。

     kyoto 9
芸術性豊かなマニュエル・シャヴァリアJr.のカチーナ人形たち。板の上にディスプレーされている「スパイダー・ウーマン」をモチーフにしたバスケットも目を引きます。

          kyoto 10
     同じく、マニュエル・シャヴァリアJr.のカチーナ人形たち。

          kyoto 11
奇怪さと愛らしさで今回も来場者の目を釘付けにした「パタング」(スカッシュのカチーナ)。

     kyoto 12
      大御所クラーク・テナコングヴァのカチーナ人形たち。

          kyoto 13
クラーク・テナコングヴァによる「ウヤック・クイタ」(大きな顔のカチーナ)画面中央と「タタンガヤ」(スズメバチのカチーナ)右。

     kyoto 14
天井に最も近いところには2体の「ヘミス」カチーナが鎮座しています。何とも神々しい!!!!

     kyoto 15
太い梁の上にも「ソヨコ」(人食い鬼のカチーナ)と「ヨホズロ・ウッティ」(寒さをもたらす女のカチーナ)が。

     kyoto 16
こちら側には、「ハクト」(材木運びのカチーナ)。こんな高い所にまで材木を運んでしまった!?

     kyoto 18
祇園の中でも粋人好みの地域といわれる「石塀小路」。隠れ家的な民家風の料亭が並んでいます。時々、舞妓さんの姿も見られました。

当展にご来場くださいました皆様、本当に有難うございました。皆様との出会いを励みに、私たちカチン・マナス(LAの市川実英子、TOKYOの渡辺純子)は、ホピ族の精霊たちカチーナ人形を日本に広めるため、そして日本とホピの人々の友好を育むために、これからも活動を続けて行きたいと思います。どうぞ応援してください。

なお、当展の様子はカチン・マナスLAのサイトにもUPされています。合わせご覧になるとよりご理解しやすいと思います。

最後に、京都に降りてくれたホピの精霊たちと皆様に感謝!!!

カチン・マナスTOKYO 渡辺純子


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2009. All rights reserved.

イベント&ニュース | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ホピ・カチーナ人形展 in Kyoto
     DM card kyoto

ホピ族の精霊ーカチーナ人形を京都で初めて公開。
八坂神社のすぐ側にあるお蔵のギャラリーにおいて、現代ホピのトップ・アーティストたちによる伝統スタイルのカチーナ人形約50点の展示・販売、並びに、そのルーツである1930年代〜1950年代のアンティーク・カチーナの特別展示をいたします。

■期間:2009年6月8日(月)〜14日(日)
     12:00〜20:00(最終日17:00)
■会場:京都ギャラリー悠玄
     京都市東山区下河原町489番2
     しぇりークラブ2F
     Tel & Fax 075-525-2201 (しぇりークラブ)
     八坂神社南門から徒歩1分 石塀小路入ってすぐ右の蔵2F

       kyoto map

日本において、カチーナ人形の展覧会は、関西地区では、2004年10月〜12月まで伊丹市立美術館で「アンテスとカチーナ人形展」(現代ドイツの巨匠とホピの精霊たち)が開催されました。ご記憶の方も多いことでしょう。非常に素晴らしい展覧会でした。

このたびの「ホピ・カチーナ人形展 in Kyoto」は、美術館で開催するような大掛かりものではありませんが、小規模ながらも内容は濃く、見ごたえのあるものとなっています。
そして何と言っても、京都で初めてのカチーナ人形展です。
ぜひご来場くださり、素朴で愛らしく、神秘的、そして豊かな芸術性をそなえた彼らの魅力をお楽しみください。そして、彼らの背景にある自然と調和して大地と共に生きる「平和の民」ホピのスピリットを感じてくだされば幸いです。

カチン・マナスの二人(LAの市川実英子とTOKYOの渡辺純子)は、会期中、毎日在廊の予定です。
会場で、皆様にお会いできるのを楽しみにしています。


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.



ご案内 | トラックバック(1) | コメント(0) |permalink
オウムのカチーナ「キャロ」 Kyaro (Parrot Kachina)
           Parrot 2

はじめまして日本の皆さん。
ボクの名前はホピ語で「キャロ」と言います。オウムのカチーナです。
ボクの役目は、オウムの繁殖と美しい羽が増えるのを祈ることです。

             Parrot 1

ボクたちオウムのカチーナの歴史は、ちょっと変わっていて、19世紀までは第1メサのセレモニーにおいてダンサーとして登場しましたが、20世紀に入ってからは長いこと姿を見せず、1965年に第2メサに出現しましたが、その姿は以前第1メサに現れた時とは違ったものでした。そんな訳で、ボクたちは、カチーナ人形として彫られることも1965年まではありませんでした。

Parrot 3Parrot 4

ボクを作ったのは、フィルバート・ホナニーさん。伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの大御所の一人として知られ、後輩の指導にも熱心な方です。彼の土の臭いがぷんぷんするパワフルな作風は、最もホピらしいエネルギーが感じられると高い評判を得ています。絵の具も全て自然顔料です。その優しい色合い、そして素朴で力強い線描の表現にも注目してください。小さいけれどパワー全開、それがボクの特徴です。

             Parrot 5

身長は頭部の羽根飾りまで入れて約21cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。フラット・タイプ(ボディの厚みが少ない)のカチーナ人形です。素朴で愛らしく、そして独特の力強いオーラを感じさせます。

価格: SOLD


追悼 カチーナ人形とは、直接関係ありませんが、「雨上がりの夜空に」や「いけないルージュマジック」のヒット曲で知られる日本を代表するロック・ミュージシャンの忌野清志郎さんが5月2日に癌性リンパ管症により58歳の若さで亡くなりました。私の最も好きな日本人ロックンローラーでした。彼はライブで一度も音をはずしたことがなかったプロ中のプロ。彼のメークやファッションはオウムに似てなくもありませんでした。彼の最後のメッセージは「愛と平和」。清志郎さんの魂が天の神様のところへ早く行けることをお祈りします。(カチン・マナスTOKYO渡辺純子)

Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.
フィルバート・ホナニー・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
タバコの花のカチーナ Tobacco Flower Kachina
               Tobacco 1

日本のみなさん、はじめまして。
どこかアンニュイでけだるそうな眼差しをしているこの私ですが、ホピではタバコの花のカチーナとして親しまれております。

                Tobacco 3

今、世界中でタバコの害が叫ばれ、タバコは健康を損なう有害物質のように思われていることに、私は大変ショックを受けています。なぜなら、本来、純粋なタバコは祈りのための聖なる薬草であり、アメリカ大陸の先住民の間では、タバコは儀式に欠かせないものとして古来よりとても大事にされてきました。タバコは、そもそも南アメリカ原産の植物であり、16世紀にスペイン人によってヨーロッパへ伝えられ、そして世界中に広まりました。しかし、現在、世界中で売られているタバコは、私たちの元々の純粋なタバコとはかなり異なります。
現在でも、ホピでは、儀式の時に必ずタバコが用いられます。又、普段でも、アルコールは絶対禁じられていますが、タバコはOK。
私の役目は、タバコの成長を祈ること、そしてまたホピの人々の祈りを天の神様へ届けることです。

                Tobacco 4   
      
私の特徴は、タバコの花と葉っぱを想わせるカラフルなストライプが描かれた顔に、おたまじゃくしのような黒い目、鳥の嘴のように突き出した口、そして白いキルトにサッシュベルト、乙女であることを示す白いブランケットを羽織っています。そして、頭のてっぺんと後頭部に色とりどりの羽根を飾ります。これは、受粉を助けてくれる蝶や蜂を誘うためのものであり、また天の神様と交信するアンテナでもあるのです。

        Tobacco 5Tobacco 6
                
人形の私を作ったのは、エドワード・シーチャマさん。伝統的スタイルのカチーナ・カーバーのベテランの一人で、こだわり派のアーティストとして知られています。私の顔や衣装の繊細な模様の美しさに注目してください。内股気味の華奢な足も私の特徴です。

            下の写真は日本の草花にご挨拶をしている私。
               Tobacco 10

身長は頭部の羽根飾りまで含めて約30cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。ソフトで美しい色調、顔のストライプや左右の手足の色を違えてあるなど、独特の美意識に裏打ちされた小粋さが感じられます。小型で密度の濃い、そして無条件に愛らしい作品です。

価格: 雪
詳細はご案内の「価格について」をご参照ください。

Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.


ご案内
カチーナ人形とは直接関係ありませんが、注目したい人形展の情報をご紹介いたします。
「世界創作人形展」 ヨーロッパ、ロシア、そして日本の人形作家、総勢50名の作品が一堂に展示。4月29日〜5月5日まで、丸善丸の内本展ギャラリーにて。
詳細は「世界創作人形展」の文字の上をクリックすると、専用のウェブサイトへリンクします。
 


エドワード・シーチョマ・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
寒さを呼ぶ女「ヨホズロ・ウッティ」 Yohozro Wuhti (Cold Bringing Woman)
             Yohozro 1

日本は今、春爛漫。とても美しい季節ですね!ホピから日本へやって来て初めての春にうっとりしています。
こんな時期に私のようなカチーナが登場するなんて、ちょっと気が引けますが、どうぞよろしくお願いします。

             Yohozro 5

私のホピでの名前は「ヨホズロ・ウッティ」。寒さを呼ぶ女という意味を持ち、「マサン・ウッティ」と同類であり、また雪のカチーナ「ヌヴァカチン・マナ」と関連しています。

半砂漠地帯にあるホピでは、1年を通して水分の恵みがとても重要であり、殆どの儀式が雨乞いに関係しているほどです。私たち「ヨホズロ・ウッティ」は、寒さを呼び込むことにとって雪を降らせます。雪というのは、雨よりも大地に浸み込むのみ時間がかかり、その分、浸透率が高いので、ホピの人々は雪をとても有りがたがります。

私たちは、通常、第1メサに、浄化の月(2月)である「ポワムヤ」の間に姿を現します。テワ村(第1メサの集落のひとつ)では、昔から、私たちは「スーパーナチュラル」と見做され、とても尊重されています。

                   Masan Wuhti

儀式において、「ヨホズロ・ウッティ」に扮するホピの男は、まん丸な赤い点が両頬に描かれた白いフェイスマスクを被り、小さなアゴヒゲをつけ、歯をむき出した口から赤い舌をペロリと垂らします。日本の「お化けのQ太郎」に似てると誰かに言われたこともありましたが・・・・。そして、女らしいきれいな耳飾りをつけ、羽根を頭のてっぺんに飾り、キツネの皮でできたひだ衿を首に巻きつけ、女物のウエディング・ローブをまとい、ベルトをしめ、そして白いモカシンを履いて、出で立ちの完了です。あっ、それから、正式には、ユッカのヘアーブラシを手に持ちます。これは、人々の髪をくしゃくしゃにするためのものです(へっ、へっ)。

             Yohozro 3

人形のこの私を作ってくれたのは、伝統的スタイルのカチーナ・カーバーのベテランのひとり、マニュエル・シャヴァリアJr.さん。彼は、2007年秋に東京の玉川高島屋で開催された「ホピ族の精霊たち カチーナ人形展」でワンマンショーを実現したホピが誇るアーティストです。
安定感のあるボデイ・スタイルと太い足、そしてエイジングと「レイヤー」と呼ばれる重ね塗りの新テクニックを駆使して表現されたデリケートな桜色のトーン。真ん中分けの長い髪とアゴヒゲを表した細い縦縞模様とスカート部を表す格子縞の絶妙なコンビネーション。そして桜色のボディに映えるターコーイズ色の模様が描かれた四角い耳飾り。すべてが、美しいハーモニーを奏で、私の魅力を増幅しています。そして、淡いブラウンの柔らかな羽根が、私の頭に飾られています。TOKYOのカチン・マナは、私のことを吉野の山桜のように見える、なんて言っておりました。

             Yohozro 4

身長は約28cm。コットンウッドにミックス・メディアで彩色。エイジングとレイヤーの技法で仕上げられています。幻想的な美しい色調、そしてどことなく古めかしさを感じさせる肌合い、非常に魅力的な作品となっています。

価格: 雪
詳細は、ご案内の「価格について」をご参照ください。


イラスト: "HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewkes より

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

マニュエル・シャヴァリアJr. コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
大きな顔のカチーナ「ウーヤク・クイタ」 Wuyaku-kuita (Broad-Faced Kachina)
             wuyaku-kuita 1

みなさん、わたしの大きな顔を見て驚かないでください。
わたしの名前はホピ語で「ウーヤク・クイタ」。大きな顔のカチーナという意味です。以前、わたしの仲間が、カチン・マナLAのサイトの方に登場してますので、そちらも見てやってください。
さて、わたしの役目はガードマン。ホピの儀式において、規則や秩序を守る典型的なカチーナです。わたしの黒くて大きな顔と飛び出した大きな目は、にらみを利かせるのに好都合であり、ビーンダンスやその他の儀式に登場します。

             wuyaku kuita 2

わたしを作ったのは、伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの大御所として知られるクラーク・テナコンブヴァ氏。黒を基調にした洗練された色遣いと独特の気品を感じさせるスラリとしたボディ・スタイルが特徴です。顔は強面ですが、正義の味方、貴方をしっかりガードしますよ!どうぞヨロシク。

             wuyaku kuita 3

身長は頭部の羽根飾りまで含めて約54cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。アゴヒゲは馬の毛が使われ、白い顔料で横縞がペイントされています。2008年作。
放射線状にたっぷり羽根飾りが付けられた大きな頭と顔から発するパワーは強烈ですが、どこかユーモラス。シダの木の樹液から作られた黒い顔料の色味は、とても柔らかで美しく、大きなサイズの割りに重苦しさがありません。一見ぎょっとする大きな顔のカチーナですが、全体的に洗練された雰囲気を感じさせるのは、大御所ならではの技術の冴えとセンスに裏打ちされているからと思います。

価格: 虹
詳細は、ご案内の「価格について」をご参照ください。


Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

クラーク・テナコングヴァ・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
クワン・ヘヘイヤ Kuwan Heheya (Colored Heheya)
             kuwan heheya by manuel 1

私はポヒからやって来た「クワン・ヘヘイヤ」です。先日の「ホピ・カチーナ人形展」では、沢山の日本の皆さんとお会いでき、とても嬉しく思いました。

私は、泣く子も黙る人食い鬼のカチーナ「ソヨコ」さまのお供をする「ヘヘイヤ」の特別バージョンです。「クワン」とは、ホピ語で色という意味を持っており、「色のついたヘヘイヤ」と訳されています。つまり、普通の「ヘヘイヤ」の顔は白く塗られますが、これに対して「クワン・ヘヘイヤ」の場合は青や緑色に彩られるという違いがあります。

私の役目は、ソヨコさまのお供として、子供たちを脅し、親から提供された食べ物の味見をしたり、逃げようとする子供たちを投げ縄で捕らえたりすることです。でも誤解しないでください。こうした行為は、子供たちを虐待しているのではなく、悪い行いを戒める一種の教育的なパフォーマンスなのです。また、7月のニーマン儀式の時には、ラインダンサーとして登場し、道化的なジェスチャーで場を盛り上げるといったこともしています。

             kuwan heheya by manuel 2

私たちヘヘイヤの特徴は、雨を呼ぶ雷のシンボルであるジグザグ模様の描かれた頬、T字型の鼻、勾玉のような形をした目、そして通常は楕円形の歪んだ口を持っていますが、私の場合、口は歪んでおらず、まん丸で、その上に白い歯が描かれています。これは作者であるマニュエル・シャバリアJr.さんの芸術的センスによるもの。そして、首の周りには、緑色のひだ衿をつけ、キルトにサッシュベルト、青又は緑色のモカシンを履き、頭部には色とりどりの羽根飾りをつけるのが、伝統的なスタイルです。

今、私は日本に来て初めての春を楽しんでおります。

             kuwan heheya by manuel 3

マニュエル・シャバリアJr.作 2008年
身長は頭部の羽根飾りまで含めて約34cm。 コットンウッドにミックス・メディアで彩色。
温かく非常に洗練された色調は、芸術性ナンバーワンの伝統的スタイル・カチーナ・カーバーの大御所マニュエル・シャヴァリアJr.ならではのもの。目と口の表情は無条件に愛らしく、魅力的!ピンと長く伸びた頭部の羽根飾りは、まるで天の神様と交信するアンテナのように見えます。

価格: 虹
詳細は、ご案内の「価格について」をご参照ください。


Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

マニュエル・シャヴァリアJr. コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ホピ・カチーナ人形展 2009 (終了のご挨拶)
          カチーナ展 ギャラリー

ホピ・カチーナ人形展が終了いたしました。
ご来場くださいました皆様、応援してくださった皆様、有難うございます。

当展の情報は、朝日新聞の東京版をはじめ、神奈川、埼玉、千葉の各版と、毎日新聞、産経新聞などに紹介され、お蔭様で連日多くの人々が見に来られ、大盛況となりました。

以下が会場のスナップ写真です。

           カチーナ展 ヘミス
   来場者を歓迎する「ヘミス」カチーナ(クラーク・テナコングヴァ作)

       カチーナ展 マニュエル コーナー
アーティスティックな雰囲気が漂うマニュエル・シャヴァリアJr.の作品コーナー

         カチーナ展 マニュエル 2
   マニュエルの新作、ヨホズロ・ウッティとプエブロ・クラウン

       カチーナ展 クラーク コーナー
 洗練された色調が日本人好みのクラーク・テナコングヴァの作品コーナー

           カチーナ展 クラーク コーナ 2
           注目の的、パタング・カチーナ

     カチーナ展 フィルバート コーナー
  大地のエネルギーに満ちたフィルバート・ホナニーの作品コーナー

       カチーナ展 その他
       バラエティー豊かな若手有望作家のコーナー

          カチーナ展 エド
       密度の濃いエド・シーチャマ他の作品コーナー

       カチーナ展 エドとネイト
       エド・シーチャマとネイト・ロマテワマの作品

     カチーナ展 アンティーク
   特別展示の1930年代〜1950年代のアンティーク・カチーナ

なお、6月には、京都の祇園にある京都ギャラリー悠玄にて同様の展示会を予定しています。
詳細が決まりましたら、あらためてご案内をいたしますので、ぜひ京都展へもお出かけください。

皆様に又お目にかかれる日を楽しみにしています。
有難うございました。

カチン・マナスTOKYO 渡辺純子

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.
イベント&ニュース | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ホピ・カチーナ人形展 2009
         exhibition card

寒中お見舞い申し上げます。

今日から大寒。1年中で最も寒い季節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
さて、昨年に引き続き、第2回「ホピ・カチーナ人形展」を開催する運びとなりました。
以下にご案内いたします。

■期間:2009年2月9日(月)〜15日(日)
     11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
■会場:ギャラリー悠玄 1F     
     東京都中央区銀座6−3−17 Tel. 03-3572-2526
     地下鉄銀座駅C2出口より徒歩2分
     JR有楽町駅銀座口より徒歩5分
     古き良き銀座の趣きを残す地域です。有名な泰明小学校のすぐ近く。
■入場料:無料

              gallery yougen map blog

当展では、私たちカチン・マナスがホピのトップ・アーティストから委ねられた伝統的スタイルのカチーナ人形約50点を展示販売すると共に、そのルーツである1930年代〜1950年代の貴重なアンティーク・カチーナ人形約10点も併せてご覧に入れます。
アメリカ大陸最古の先住民・ホピ族が信仰する精霊を表したカチーナ人形。神秘的で愛らしく、芸術性に溢れたその姿は、世界中の多くの人々を魅了してきました。
極寒の季節ですが、ぜひ会場へお出かけくださり、彼らの魅力の真髄を堪能され、そして背景にある自然と調和し、大地と共に生きるホピのスピリットを感じていただければと願います。
会場のカチーナ人形たちは、皆さまの心をきっと温かく包んでくれることでしょう。

皆様のご来場を心からお待ち申し上げます。

カチン・マナス(市川実英子/ 渡辺純子)

なお、当展の関連イベントとして、インディアン・フルート奏者、マーク アキクサさんのライブが2月14日(土)バレンタインデーに行なわれます。
こちらもぜひお聞きになってください。

インディアン・フルートライブ LOVE FLUTE on St. Valentine's Day
日程:2009年2月14日(土)
時間:14:30開場 15:00開演 / 18:00開場 18:30開演
会場:ギャラリー悠玄 B1F
チケット:前売り 3,000円 当日 3,500円
出演:ラブフルート Mark Akixa/ アコースティックギター 太田光宏/ パーカッション よしうらけんじ
お問合せ&チケット受付:Mark Akixa Office
Email: mark.akixa@proof.ocn.ne.jp Fax. 03-3704-6531


Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.
     
イベント&ニュース | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
アナグマのカチーナ「ホナン」 HONAN (Badger)
               honan manyuel 1

やあ、日本の皆さん、こんにちは。
あっしの名はホピ語で「ホナン」といいやす。既に仲間たちが何体か日本に上陸を果たしておりますんで、「ホナン」の意味は知られているかと思うんでござんすが、あらためて自己紹介をさせていただきやす。

「ホナン」はアナグマのカチーナでして、薬草に通じており、メディスンマンとして、あるいは又、ヒーラーとして活躍しておるんです。あっしの顔を見て、そうは見えない、なんて言わないでおくんなさいまし。一見、目つきが悪く、チンピラ風情でござんすが、どっこい、れっきとしたカチーナ、ヒーラーでござんす。何よりの証拠は、あっしのほっぺにクマの足跡がついていること。
「ホナン」、アナグマのカチーナの多くは、頭の両脇に耳のように羽根飾りをつけているんですが、あっしはと言えば、頭の上に飾り板をのせておりやす。そこには雨だれ模様が描かれており、つまり、あっしが、雨の神の使者であることも示しておるわけでござんす。比較的古い時代のアナグマ・カチーナのスタイルでして。へっ、へっ、古風なんでござんすよ。ちょいと驚きましたかい?

               honan manuel 2

人形のあっしを作ったのは、マニュエル・シャヴァリアJr.先生。伝統的スタイルのカチーナ・カーバーのトップ・アーティストとして知られたお方でござんす。古いカチーナの研究に熱心で、あっしの全身には、刺青ではなかった、エイジング(古めかしく見える特別な技法)とレイヤー(重ね塗り)の新技法をほどこしてくれやした。さらに加えて、マニュエル先生の芸術的センスは群を抜いており、あっしの頭飾りの縁を彩る赤の輝きなどは、その美しさでカチン・マナスの姉さん方をノックアウトしたほどでござんす。まあ、百聞は一見にしかず。2月に行なわれる「ホピ・カチーナ人形展」へおいでくだされ、あっしの魅力を生でご覧くだされ。
この展示会に関しては、もうすぐ告知されるようでござんす。何はともあれ、会場でお待ちしておりやす。

               honan manuel 3

身長約35cm。コットンウッドにミックスメディアで彩色。エイジングとレイヤーの技法で仕上げがなされています。非常に個性的なムードを持ったホナン。エイジングとレイヤーによる色調の美しさと造形の素晴らしさは、本当にため息もの!深〜い味わいのある作品です。

価格:虹
詳細はご案内の「価格についyて」をご参照ください。


Copyright (c)Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.
マニュエル・シャヴァリアJr. コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
カラスのお母さんカチーナ「アングウスナソムテカ」 ANGWUSNASOMTEKA (Crow Mother)
           crow mother 2

日本の皆さま、はじめまして。
私は、ホピ語で「アングウスナソムテカ」と言い、英語では「クロウ・マザー」、つまりカラスのお母さんカチーナです。が、しかし、実際、私がカラスの母であるというのではなく、顔の両脇にカラスの羽根のような飾りをつけた母的カチーナであるといった意味合いです。

一般にホピでは、私は、「ムチ打ちのカチーナ」の母と見做され、あるいは又、「ハハイ・ウッティ」と同様に全てのカチーナの母であるとも思われています。
私は、浄化の月である「ポワムヤ」(2月)のビーン・ダンスの儀式に、息子たちであるムチ打ちのカチーナを引き連れて登場し、ホピの子供たちがカチーナ・カルトのイニシェーションを受けるとき指揮をする役目を担っております。
下のイラストは、私と息子たちの姿を、20世紀初頭のホピのアーティストが描いたものです。

               crow mother and sons for blog
          "HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewkesより

私に扮するホピの男は、カラスの羽根が両脇についたグリーンのマスクを頭から被ります。その顔には、白い縁取りのついた黒い三角製とその下に横長の四角形が描かれていて、殆どの場合、目や鼻、口はありません!幾何学模様的なこの顔の表現は、まるでモダン・アートです。そしてキツネの皮のひだ衿をつけ、女物のドレスを着て、やはり女物の儀式用の白いローブをまとい、グリーンのモカシンを履いて現れます。手に持つものは、メサによって異なり、ユッカの葉のムチであったり、あるいはコーンが盛られたお盆であることもあります。

               crow mother 1
                        (正面)

さて、この人形の私を作ったのは、伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの第一人者の一人として知られ、芸術的センス抜群のマニュエル・シャヴァリアJr.さん。彼は、私を作るため、古めかしい味わいを出すエイジングの技法に加えて、新しい「レイヤー」という重ね塗りの技法を開発しました。この新技法の特徴は、手で触れて、いくら撫でても、又、年月が経っても、色落ちや色褪せの心配が殆どないと言われていることです。つまり、私のこの美貌は100年経っても衰えないということ!どうです、素晴らしいと思いませんか?
私は、2月に開催される「ホピ・カチーナ人形展」のDMカードのモデルの1体にもなっています。この展示会については、もうすぐ公表されると思いますので、皆さん、どうぞ楽しみにしていてください。

                 crow mother 3
                          (後姿) 

身長約36cm。コットンウッドにミックス・メディアで彩色。エイジングとレイヤーのテクニックで仕上げられています。ブルーグレー、ターコイズ・グレー、ホワイト、オフホワイト、そしてスパイス的なレッドなど、得もいえぬ美しい色合いと、まるでモダン・アートのような頭部の形態に魅了されます。
因みに、アンディ・ウォーホルも、同じテーマのカチーナ人形に魅せられ、有名なシルクスクリーン作品を残しました。下の写真です。

                 
                   Andy Warhol Kachina dolls
       Gallery/Dealer Photos-Pop International Gallerys Inc. のサイトより

価格:虹
詳細は、ご案内の「価格について」をご参照ください。


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

マニュエル・シャヴァリアJr. コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ハミングバード・カチーナ TOCHA (Hummingbird Kachina)
          Tocha 2

       A HAPPY NEW YEAR! 2009          

          あけましておめでとうございます。 

私は「トチャ」、ハミングバードのカチーナです。
元日というめでたい日に、日本の皆さんの前に登場できてとても光栄です!

             Tocha 1

では早速ですが、私のことをお話しましょう。
ホピの国では、私たち鳥は、とても重要な役目を担っています。私たちの羽根は神聖な祭壇を飾り、神さまへ人間の祈りを届ける儀式の道具として使われます。また、鳥にはその種類によって、それぞれ特有の役割がありますが、共通するのは、ホピへ水分をもたらすことです。そして、私たちハミングバードはといえば、作物が繁茂することや地球上の植物が花を咲かせることを象徴しています。

             Tocha 3

ハミングバード・カチーナは、冬の間、夜にキヴァで行なわれるダンスや、春のミックスト・ダンスなどの儀式に登場します。非常にすばやく動きながら鳥らしく上下に飛び跳ねたり、鳥の鳴き声を出すことが特徴で、かなりの人気者。また、動作が速いことから、ランナーとして出現することもあります。そして、競争に負けた誰かを捕まえて、ユッカの葉でムチ打ったりします。でも誤解しないでください。ムチ打つのは決していじめているのではなく、速く走れる男になるよう励ます意味なのですから。

             Tocha 5

私に扮するホピの男は、緑色のマスクを被り、頭の上は黄色く塗って、長いとがったくちばしをつけます。そして、ベイマツ・モミのひだ衿に、キルトをはき、サッシュベルトを締め、キツネの皮を尻尾のようにたれ下げ、緑色のモカシンを履いて登場します。
下のイラストは、20世紀初頭のホピのアーティストが描いたハミングバード・カチーナの姿です。ここでは、両腕に鳥の翼のように羽根飾りをつけていますが、スタイルは、時代とともに変化しています。

              Tosha illustration
             "HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewkesより

人形の私を作ったのは、1950年代のホピのカーバーです。つまり、私は、アンティーク・カチーナ。
安定感のある太い足と、ウエストを幾分マークした美しいボディライン、ボディとの間を少し空け、軽く曲げた両腕などを特徴とし、また、私がハミングバードであることをはっきり示すように頭の上にハミングバードを模した飾りを載せています。これが人目を引き、チャームポイントにもなっているようです。
皆さん、どうぞよろしくね。

             Tocha 4

身長約26cm。コットンウッドに岩石から採った自然顔料とテンペラ絵の具で彩色。典型的な1950年代のカチーナであり、非常に良いコンディションを維持しています。明るく温かい色調、そして顔の表情も素晴らしく、大変貴重な逸品です。

非売品


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008-2009. All rights reserved.

アンティーク・カチーナ | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
聖なるクモ女の息子ポカングホヤ PÖ-ÖKANG-HOYA (Little War God)
             Palongao-Hoya 2

ハーイ!はじめまして。
ボクの名は「ポカングホヤ」。ボクはカチーナではありません。自分で言うのも何ですが、カチーナより格が高い神さまなのです。驚いたでしょう。
実は、ボクのおっかさんは、有名な「クモ女」(ホピ語では「コクヤングティ」、英語では「スパイダー・ウーマン」なのです。「クモ女」とは、ホピの神話において、地球を作った副創造神であり、彼女は双子の息子を生み出しました。その兄の方がボクであり、弟は「パロンガオホヤ」と言います。

             Palonagao-Hoya 3

ボクたち双子の兄弟は、地球に生命が芽生えてきたとき、この世界に秩序を保たせることが役割だと、おっかさんに言われ、一生懸命お役を務めました。そして、最終的には、ボクは北極へ、弟は南極へ送られ、地球を秩序正しく回転させることを言い付かりました。とても重労働の骨の折れる役目です。それで、時折、気分転換に少年の姿になってホピへ行き、人々と交わり、悪ふざけなんかもしちゃいます。でも、遊んでいるだけではなく、ホピの人々が困った時とか、邪悪なものに攻撃された時など、ボクのおっかさんの知恵を示し、邪悪な敵を撃退する方法を教え、人々を助け、守ります。そのせいか、ホピの人々は、ボクのことを親しみを込めて「小さな戦いの神」と呼んでいます。

Palongao-Hoya 4Palongao Hoya 1

ボクが姿を現す時は、黒い顔、両頬に戦士であることを表す2本の白い縦線を描き、頭には雄雄しい羽根飾りのついた戦闘用のキャップを被ります。目と口の周りも白く塗り、又、胸や腕にも白い線を描きます。そして普通、手に矢筒と弓を持って現れます。
下のイラストは、ボクと弟のパカンガオホヤのそうした姿を、20世紀初頭のホピのアーティストが描いたものです。

               Palongao Hoya illustration
           "HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewkes より

人形のボクを作ったのは、ネイト・ロマテワナさん。彼は、とても洗練された伝統的スタイルのカチーナを作る人気カーバーです。ボクの生まれの良さと少年らしさを示すほっそりした形の良いボディ・スタイルとハイセンスな色使いに注目してください。モノクロ・トーンにエメラルド・グリーンのモカシンと腕輪がすごくお洒落でしょ。一見、頼りない遊び人風ですが、「クモ女」の息子としての自覚と誇りを持ち、ボクは地球の秩序を乱すものと闘っています。今、縁あって、カチン・マナスTOKYOのS.W.姉さん(ボクのおっかさんと同じイニシャルだ!)のところに居候しております。大晦日の今晩、S.W.姉さんと一緒に除夜の鐘を聞いてから、近所の神社へ参拝に連れてってもらうことになってます。日本の神さまたちと会うのは初めてなので、ちょっと緊張していますが、話が合いそうでとても楽しみです。
皆さん、どうぞ良いお年をお迎えください!
そして来年2月の展示会でお会いしましょう。

             Palongao-Hoya 5

身長は頭部の羽根飾りまで含めて約34cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。
非常に洗練されていてグラフィックでクール。それと同時に飛び出した目とワラのねじり鉢巻が何ともユーモラスで愛らしさ満点!「小粋」という言葉がぴったりの素晴らしい作品です。

価格: SOLD


皆様どうぞ良いお年をお迎えください。
2009年もよろしくお願いいたします。

カチン・マナスTOKYO
渡辺純子


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.
             
ネイト・ロマテワナ・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
蝶の乙女 ポリ・マナ POLI MANA (Butterfly Girl)
             Poli Mana 1

日本のみなさん、こんにちは。
私は「ポリ・マナ」、蝶の乙女でございます。
前髪で目が隠れてしまっておりますが、どうかお許しください。ホピでは、長い真っ直ぐな髪というのが、雨の恵みを象徴しており、それが長ければ長いほど尊重されるのです。どうかご理解を。

私は、カチーナではなく、女性の集団で踊る「蝶のダンス」のメンバーです。
蝶のダンスは、毎年8月から9月にかけて行なわれるソーシャル・ダンスであり、とても美しくて華やか。ホピ以外の人々にも大いに楽しんでもらえます。
このダンスの特徴は、本物の未婚の娘が、聖なる蝶の乙女「ポリ・マナ」に扮して素顔で踊ること。 
皆さんもご存知だと思いますが、カチーナに扮することができるのは男だけであり、女のカチーナの場合は華奢な青年が女装しますが、 所詮男ですから、どうしてもごつい感じになってしまいます。この点、蝶のダンスは、カチーナのいない季節に本物の娘たちが行なうダンスなので、それはそれは女性らしいたおやかさがあり、綺麗です。また、このダンスは儀式的な意味合いも持ちますが、ホピの娘たちに、お婿さんを探す出会いのチャンスを作るお祭りでもあるのです。それで、娘たちは目一杯おめかしして、蝶の乙女「ポリ・マナ」に扮し、魅力的なダンスを披露します。

               Poli Mana 4

ポリ・マナに扮したホピの娘たちは、豊穣の象徴である図柄が描かれたタブリータ(平たい飾り板)を頭の上につけ、前髪を眉が隠れる程長く垂らし、頬には赤いチーク・ルージュを塗り、黒い伝統衣装に赤いベルトをしめ、白いモカシンをはいて登場します。

             Poli Mana 2

人形の私を作ったのは、エドワード・シーチャマさんです。偏執狂的なまでの細部へのこだわりと質の高さを特徴とする伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの実力者。彼のこだわりぶりは半端ではなく、私の長い前髪など、化学的な接着剤は一切使わず、ハチミツで1本1本くっつけられているのです。そしてその下に描かれているデリケートなアーモンド形の目も見てくださいね。それから、私の腰の下まである長い後ろの黒髪も自慢です。また、タブリータには、私が「ポリ・マナ」であることが一目で分かるよう、蝶の絵も描いてくれました。
私は、仲間たちと一緒に、来年2月に東京の銀座のギャラリーで行なわれるショーに出品されます。
皆さんと会場でお会いできるのが今から楽しみです。絶対、私を見に来てくださいね。

           Poli Mana 3

身長は頭の上のタブリータの羽根飾りまで含めて約32cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。
タブリータのデリケートな色調と絵はため息がでるほどきれい!エドならではの密度の濃い完成度を誇り、繊細で妖しい魅力を持つ作品です。唇も強烈!!!小型ながら、ダイナマイト級の迫力があります。

価格: 虹
詳細は、ご案内の「価格について」をご参照ください。


イラスト: "HOPI KATCINAS" by Jesse Walter Fewkes

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.
           
     
エドワード・シーチョマ・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ぼさぼさ髪のモスティン・カチーナ MOSTIN (Dishevelled Kachina)
             motsin kachina 1

日本の皆さん、はじめまして。
ボクはモスティン・カチーナ。ぼさぼさ髪のカチーナで〜す。

ぼさぼさ髪に長く伸ばした髭とボロをまとった姿は、ホームレスのおじさんに見間違えられそうですが、れっきとしたカチーナです。
ボクの役目は、ガードマン、あるいは見張り役。ホピの地域共同体で行なう泉の掃除などの作業の時、参加者がなまけないように、ムチとロープを持って見張ります。
日本の皆さんも、町内会の掃除などは真面目にやってくださいよ。

             motsin kachina 2

さて、ボクの特徴は、四角い横長の大きな口と長い髭、そして白っぽいぼさぼさのロングヘアー、それから、真ん中に黒いラインが入ったひし形の目です。
コスチュームは、白いシャツに黒いレギンス、シープスキンのマントをはおり、赤茶色のモカシンを履きます。こじきファッションどころか、いや、なかなかお洒落でしょう?

             motsin kachina 3

人形のボクを作ってくれたのは、エドワード・シーチョマさんです。ボクの少し内股気味のきゃしゃな足を見てください。それが彼のサインです(エドワード・シーチョマは、人形の足の裏にサインを入れず、独特の足の形そのものを彼のサインとしています)。10月にカチン・マナスがホピへやって来て、ボクは東京のカチン・マナにみそめられて、今、東京に来ています。来年2月のショーで、日本の皆さんとお会いできるのが楽しみです。それまで、東京のカチン・マナの家に居候していますが、彼女が仕事やブログの更新をなまけないよう一生懸命目を光らせています。マントの下にムチを隠し持ってね。

             mostin kachina 4           

身長は頭部の羽根飾りまで含めて約22cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。ぼろのウールを使った髪、シープスキンでできたマント、馬の毛の髭。非常に丁寧な作りと繊細な絵付けが、エドワードらしく、小型ながら大変密度の高い作品に仕上がっています。目の表現やサッシュベルトの模様のデリケートなセンスは感動的!

価格: SOLD

Copyright (C) Katsin'Manas TOKYO 2008. All rights reserved.

エドワード・シーチョマ・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ハノ・マナ HANO MANA (Tewa Girl)
             Hano Mana 3

日本のみなさま、はじめまして。
わたくしは、ホピ語で「ハノ・マナ」と言います。「ハノの女の子」という意味です。そもそも「ハノ」というのは、英語で「Tewa テワ族」を意味し、テワ族とは、リオ・グランデ川地域のプエブロ族先住民のこと。ホピの第一メサには「ハノ(テワ)」という集落がありますが、これは、西暦1700年ごろ、テワ族がこの地に移ってきて集落を作ったのです。「ハノ」という名前には、こんな歴史が隠されています。

さぁ〜て、このわたくしハノ・マナは、ホピの儀式では、2月のビーン・ダンスの時、(ホピから見て)東方に起源を持つ沢山のカチーナのシスターとして現れます。ちょっとエキゾチックな雰囲気をかもしだして・・・・・。
ホピでは、他の地に起源を持つカチーナがかなりいますが、それは、ホピの人々が、他部族のパワーや幸運を取り込みたかったからと考えられています。

私に扮するホピの男は、ブルー・グリーンのフェイスマスクを被り、両耳に羽根飾りをつけ、女物の服を着て登場します。

また、カチーナ人形としてのわたくしは、儀式を通して女の子にプレゼントされますが、ホピの赤ん坊に対しての「ハハイ・ウッティ」のように、ハノ(テワ族)の赤ん坊や幼児に最初に与えられる贈り物としても大変人気があります。

             Hano Mana 1
             
             Hano Mana 2

人形のわたくしを作ったのは、エド・シーチョマさん。素材にとことんこだわるオールド・スタイルのカチーナ・カーバー。比較的若手ながら、その芸術的センスと繊細さ、クオリティーの高さは群を抜いており、そして彼のホピ族男性のアイデンティティーを示す前髪を切り揃えたロングヘアー・スタイルと気位の高さなどから、TOKYOのカチン・マナは、彼のことを「プリンス・エド」と呼んでいるほど。日本では、「エドさま」ですって!!

          Hano Mana 5
       エド・シーチョマとカチン・マナスTOKYO  トゥヒズマの会場で

因みにエドさんは、カチーナ人形に塗る絵の具は、全て自然のものを使って自分で作り、接着剤は使わず、ハチミツでくっつけるんです。彼の人形の特徴は、少し内股気味のきゃしゃな足と繊細な図柄、そしてサイズが20cm内外と小型なこと。なんだか日本の女の子みたい。
わたくしは、先日、ホピで行なわれた「トゥヒズマ」のショーでTOKYOのカチン・マナに一目惚れされて、仲間たちと一緒に、今、東京に来ています。

            Hano Mana 4
エドさんが作ったわたくしの仲間たち。左からモスティン・カチーナ(ぼさぼさ髪のカチーナ)、ポリ・マナ(蝶々の乙女カチーナ)とわたくし。

             Hano Mana 6
        来年2月の展示会でみなさまにお会いできるのが楽しみです!

身長約21cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。長い黒髪はおそらく馬の毛。草木染のような柔らかく美しい色調、そしてどこか日本の着物を想わせる繊細な模様が描かれたコスチューム。ツーテールの黒髪につけた赤い毛糸の紐がスパイスのように利いていて、どきっとさせられます。非常に気品があり、小型ながら大きな存在感と深い味わいを感じさせる名品です。

価格: SOLD

イベントのご案内
「ホピ・ズニ作家展 京都銀展」
11月15日(土)・16日(日)
11:00〜16:30
会場:橋本関雪記念館 存古桜 (銀閣寺の近くです)
ホピとズニのジュエリー作家と日本画家の作品のコラボレーション展示
詳細は「ホピ・ズニ作家展」をご覧ください。


Copyright (C) Katsin' Manas 2008. All rights reserved.
エドワード・シーチョマ・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
ホピ旅行2008
             Tuhisma 2008 for blog

10月にホピへ行ってきた。
今回は、「トゥヒズマ Tuhisma」と呼ばれるホピのアート&クラフト・ショーを見るのが最大の目的であった。このイベントは、今年で8回目。毎年10月に行なわれ、今回は10月11日(土)と12日(日)の2日間に渡って、第3メサのキコツモヴィにあるホピ・ベテランズ・メモリアル・センターで開催された。

いつもの事であるが、ホピを訪ねるのには生半可な気持ちでは行けない。彼の地は、アメリカであってアメリカではない、ホピ族という先住民が居留する陸の孤島の聖地なのだ。彼らに対するマナー(写真を撮ったり録音は厳禁。アルコールもご法度であり、宗教的な質問も慎まなければならない。また服装や態度にも細かいマナーがある)を厳守しなくてはならない。もし、それらに反する行いをした場合には、必ず良からぬことが起こるといわれる。また、ホピへ至る道のりは、激しい気候の変化という厳しい自然状況がある。例えば、ロサンゼルスが気温25℃だとすると、通り道であるフェニックスでは40℃以上となり、その後のフラッグスタッフ辺りに来ると急激に寒くなり、場合によっては雪や霙に見舞われるといった感じだ。つまり、夏と冬の気温差に備える身支度と心構えが必要なのだ。

これまでは、ロスから写真家のY氏が運転する四輪駆動車でフェニックスを経由し、フラッグスタッフ、そしてホピへ行ったが、今回は、ガソリン代の高騰もあり、ロスからアムトラックと呼ばれる鉄道を使い、フラッグスタッフまで行き、そこからレンタカーでホピへ行こうということになった。旅のメンバーは、上述のY氏とSさん、そしてカチン・マナスLAの市川実英子と私の4人である。

私たちは、冬物の衣装をボストンバッグに詰め、夏の服を着てロスからアムトラックに乗り込んだ。夜6時半にロスを出発し、翌朝4時半頃にフラッグスタッフに着く夜行寝台車である。2人用の個室は、ゴトン・ゴトンという音も懐かしく、オリエント急行さながらの古めかしいゆったりしたムードで、何とも風情がある。8時頃に食堂車でディナーをとった後、満天の星を見ながら眠りにつく。但し、星空が見えるのは2段ベッドの下に寝る者だけ。LAのカチン・マナと私は、子供じみたけんかが起こらないよう、往きは私が下の段、そして帰りは彼女が下に寝るということで話をつけた。
列車がフラッグスタッフに着く前に、私たちは厚手のセーターとコートを着込み、寒さに備える。夜明け前のフラッグスタッフは、予想通り凍えるような寒さだった。レンタカーへ乗り込み、ルート66を突っ走り、いよいよホピへと向かう。

ホピの大地は紺碧の空ともに私たちを迎えてくれた。第2メサにあるカルチャーセンター内のモーテルに午前中に到着。チェックインを済ませると、カチン・マナスLAの市川実英子と私は、カチーナ・カーバー、マニュエル・シャヴァリアJr.の奥さんのマーリンダの案内で、3つのメサを車で駆け回り、数人のホピのアーティストのお宅を訪ね、作品をみせてもらう。午後から妙に風が強くなり、砂漠の砂嵐を体験した。夕方になると、風はおさまり、空は更に清められたせいか、宇宙的な郷愁を誘う涙が出るほど美しい日没を見ることができ、そして夜には満天の星が、まるで降ってくるように私たちの上に輝いた。オリオンが、アルデバランが、プレアデスが、シリウスが、皆、手が届きそうなくらい近く感じられた。古代のホピの人々が、星に精霊を感じた気持ちが分かる。因みにホピの言い伝えによれば、オリオンは太陽神タワの甥であり、星空全体を支配する天空の神ソトクナングであるという。勿論、このカチーナも存在する。

翌10月11日(土)は、トゥヒズマの初日であった。モーテルのレストランでブルーコーン・パンケーキ(これがとても美味しい!)を食べた後、4人で会場のホピ・ベテランズ・メモリアル・センターへ向かう。会場は、日本の中学や高校の体育館位の広さで、ファインアート、シルバー・ジュエリー、カチーナ人形、陶器、バスケット、テキスタイルなど、様々なジャンルの作家38人がブースを構え、作品を展示・販売していた。私たちは、既にブログでご紹介しているおなじみの伝統的スタイルのカチーナ人形カーバーのマニュエル・シャヴァリアJr.、クラーク・テナコングヴァ、フィルバート・ホナニー、エド・シーチョマなどのブースを訪れ、再会を喜びあい、彼らの素晴らしい新作を購入させてもらう。又、他の作家たちの作品もしっかりチェック。会場では、カチーナ人形だけでなく、他のジャンルのアート&クラフトが一堂に見られ、そしてそれらを作った作家とも知り合いになれ、非常に充実した時間を過ごすことができ、また大いに勉強になった。ただ少し残念だったのは、何人かの優れたカチーナ・カーバーが、現在ホピを離れ、近隣の町や都市に暮らし、今回のショーに姿を見せなかったことだ。ホピも年々変化していることを感じさせた。何はともあれ、素晴らしいカチーナ人形たちに出会え、それらを購入できたことは非常にラッキー。これから順を追って、それらの作品を当ブログで紹介して行き、来年2月に予定している第2回「ホピ・カチーナ人形展」で一堂にお見せするつもりだ。どうぞお楽しみに!

翌12日(日)は、ひょんなことから、マニュエル・シャヴァリアJr.と10歳になる孫娘のエンジェルが、市川実英子と私をキャニオン・デ・シェリーに車で連れて行ってくれることになった。キャニオン・デ・シェリーとは、ホピの居留地から見て東に位置するナバホの保有地内にある国定公園であり、美しい渓谷と多くの遺跡が点在することで知られている。ホピから車で約2時間、キャニオン・デ・シェリーのサウス・リム(南の縁)に到着。展望台に立つと、赤い岩肌と切り立った断崖、目がくらむばかりの深い渓谷が望まれた。

           RIMG4361 blog
           サウス・リムから見たキャニオン・デ・シェリー

しばらく行くと、最も有名な「スパイダー・ロック」が眼下に見えた。地の底から聳え立つ塔のような形をした2つの奇怪な岩山。何ともミステリアスでまさに聖地と呼ぶに相応しい神々しい景観である。

               RIMG4370 blog
               有名なスパイダー・ロック

この感動もさめやらぬ間に、私たちは、次なる目的地「ホワイトハウス」の遺跡へと向かった。この有名な遺跡は、渓谷の深い谷底近くにあり、断崖の巨大な洞穴の中に作られた石造りの住居のあとであり、ホピの祖先でもある「アナサジ」が住んでいた遺跡でもあると伝えられる。因みに、ホワイト・クレイで作られた白っぽい建物があるため、この名が付けられたらしい。

マニュエルから、この深い谷底まで徒歩で下って行こうと言われた時は、「まさか?」と思ったが、周りを見れば、かなり年配の観光客もすたすた下って行く。またLAのカチン・マナもひるむ気配がないので、私も覚悟を決め、皆の後をついて行った。谷底まで約1時間、蛇行するトレイルを下って行く。最初は岩石ばかり、岩のトンネルまであったりして、気分は冒険少女。鼻歌交じりでうさぎのようぴょんぴょん下って行くエンジェルの後を必死で追った。下るにつれ緑が増え、景色がどんどん変わる。それなりにきつかったが、どうにか谷底へ到着。あたり一面緑の草が生え、非常にのどかな雰囲気だ。あいにく水はなかったが、川べりとおぼしき場所に沢山のコットンウッド(カチーナ人形を彫る木材)が成育しており、その生の姿をみられたことに感激した。目的のホワイトハウスの前にはフェンスが張り巡らされ、撮影も禁止。それでも、紺碧の空の下、赤い岩肌の断崖の中に作られた神秘的な白い住居の姿を充分見ることができ、周りの絶壁に描かれたペトログリフの跡も心行くまで鑑賞することができ、大満足。自然の雄大さと神秘に圧倒され、そしてホピの祖先の生活の一端をイメージすることができ、苦労して谷底まで下りてきた甲斐があったと思った。

           RIMG4381 blog
           ペトログリフの跡が至るところに見られる絶壁

さて当然のことながら、帰りの上りのトレイルは下りより何倍もきつい。エンジェル以外の3人は、何度もベンチや岩に腰をおろし、休憩をとりながら、やっとのことで元の地点まで戻ることができた。やれやれである。しかし、300mもあろうかと思われる深い谷底まで下りて帰って来られたということは、普段運動をしないカチン・マナスにとって大きな自信となり、今回の旅における忘れられない思い出となった。
その後のドライブインで食べた中華料理の美味しかったこと!

           RIMG4377 blog
           左から、マニュエル・シャヴァリアJr./ エンジェル/ 市川実英子

           RIMG4378 blog
                              エンジェルと私

こうして3日間のホピ滞在を終え、私たちはホピの神と人々に感謝しつつ、フラッグスタッフへと向かい、そして再び、アムトラックでロスで戻った。帰りのアムトラックでは私が下の段に寝たことはいうまでもない。
私たちのホピへの旅は今後も続く。

カチン・マナスTOKYO
渡辺純子


イベントのご案内
「ホピ・ズニ作家展 さいたま展」が、11月8日(土)〜10日(月)までJR浦和駅近くのSalon de flamme (サロン・ドゥ・フラム)で開催されます。
ホピとズニのジュエリー作家が数人来日し、作品が展示即売されます。
詳しくは、「ホピ・ズニ作家展」をご覧ください。


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.

旅行記 | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
コイヤムシのドラマー Koyemsi (Mud Head Kachina)
              koyemsi new 3

秋です。「枯葉よぉ〜」何て歌が聞こえてくると何となく切なくなります。
ボクは、切ない「コイヤムシ」のドラマー・・・・・。初っ端から変なご挨拶になってしまいました。
あらためて、自己紹介します。ボクは、泥頭のカチーナ、「コイヤムシ」です。ボクの仲間たちがこれまで2回、登場しているので、「コイヤムシ」の名は皆さんの頭の中に既にインプットされていることでしょう。

以前にもお話しましたが、ホピの伝説では、人類はグランドキャニオンという母なる大地の割れ目から、この世に生み出されたと信じられていて、生まれてくる時は、頭に泥をかぶった姿だったと考えられています。それで、ボクたちは、頭も身体も赤茶色の土の色をしているのです。又、ボクたちコイヤムシは、ホピの人々にとって祖先の霊を表すとも信じられています。

ホピの儀式において、ボクたちは、道化師や、ドラマー、シンガーなどの役割を担い、ボクは、ご覧の通りドラマーのコイヤムシ。観客を大いに笑わせ、儀式を盛り上げます。またダンスの合間に、子供たちとふざけっこをするのも務めというか大きな楽しみでもあります。ですから、切ない顔なんかしている場合ではないのです。テケテンテンテンとドラムを叩けば爆笑の嵐を呼ぶぜ、なんて。

                 koyemsi illustration
上のイラストは、シオ・マナに率いられて歌い、踊り、ドラムを叩くコイヤムシたち。"HOPI KATCHINAS" by Jesse Walter Fwekes より

ボクの特徴は、丸く突き出した目と口、そして額の真ん中と頭の上、頭の後ろ、両耳に丸い団子状の固まりが付けられいることです。そして、腰から下には、女の人の古着から作られたキルトをつけ、ドラマーであることを示す革張りの太鼓とバチを首から下げています。どうです、芸が細かいでしょう?

              koyemsi new 1
              koyemsi new 2

ボクを作ってくれたのは、伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの巨匠、マニュエル・シャヴァリアJr.さん。そうそうマニュエルさんも時々、太鼓を叩くのですよ。
コイヤムシ・カチーナ人形は、多くのカーバーが作りますが、個性は千差万別。それぞれの持ち味があり、中でも、ボクはとっても切ないムードがあるって、カチン・マナスの二人にも言われました。それと、ボクの目と口にご注目ください。単に、丸くて突き出しているのではなく、切り込みが入っていて、ひな鳥が大きな口を開けているような、自分で言うのも何ですが、とてもユニークでカワイイ形をしています。テケテンテン!チュッ!チュッ!チュッ!どうぞヨロシク。

              koyemsi new 4

マニュエル・シャヴァリアJr.作。身長約32cm。コットンウッドにミックス・メディアで彩色した上、エイジングの技法で仕上げられています。その効果により、赤茶色の顔もボディもショコラのよう。ちょっと憂いを含んだ愛らしい顔の表現は絶品です。

価格: SOLD

Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.
マニュエル・シャヴァリアJr. コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
タワ・マナ TAWA MANA (Sun Girl)
             ttawamana 1

日本の皆さん、はじめまして。
わたくしの名はホピ語で「タワ・マナ」。太陽の乙女です。
ホピの世界観において、太陽は男性神なのですが、カチーナ(精霊)には男性の「タワ」と未婚の女性の「タワ・マナ」という男女両方の神格が存在します。共に、優しく温かく、ホピの人々を助けるますが、神格なので人々と混じりません。
日本では、太陽の神は天照大神。女性の神様と聞いていますので、わたくし、とても親しみを感じます。

ところで、皆さん、太陽の本当の色は何色かご存知ですか?一見、赤やオレンジ色に見えますが、じぃーと見ていると緑色に見えてこないでしょうか?わたくしたちホピの太陽を表すカチーナの顔は古来より、「タワ」も「タワ・マナ」も、皆、淡い緑色をしていますが、その訳は、そういうところにあったのかも知れません。

              tawamana 2

私の特徴は、「タワ」と同様に丸い顔、額は赤と黄色に塗り分けられ、長方形の目と逆三角形の口が黒で描かれています。いでたちも「タワ」のものを殆ど一緒で、キルトにサッシュ、モカシンを履きますが、「マナ」であることを示す白地に模様が描かれた長いマントをはおります。わたくしのように「マナ」特有の髪型をしていないカチーナの場合、マントをはおっているかどうかが、男女を見分けるポイントなのです。皆さん、カチーナを見るときは、マントの有無に気をつけてくださいね。そして後ろ姿も。

              tawamana 3

さて、私を作ったのは、フィルバート・ホナニーさん。ご存知、伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの大御所の一人です。TOKYOのカチン・マナの熱いリクエストによって作られました。日本に到着した私を、彼女、ゴッホの絵のヒマワリみたい!とか言って、写真を撮ってくれました。

              tawamana 4

身長は頭部の羽飾りを含めて約28cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。ため息が出るほど美しい草木染のような色調と無条件に愛らしい顔が大きな魅力です。非常に穏やかで温かみあり、そしてパワフル。またどういうわけか、子ネコのようなムードも・・・・。一度手にしたら、片時も離したくなくなる恐るべきカチーナ人形です!

価格: SOLD

お知らせ
カチーナ好きのイラストレーター、アン・サクライさんの個展"Dream Lodge"展が、9月17日(水)〜10月5日(日)まで南房総の和田浦で開かれます。ファンタスティックなカチーナの絵がとても魅力的です。詳細は、こちら


Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.
フィルバート・ホナニー・コレクション | トラックバック(0) | コメント(1) |permalink
ヒリリ HILILI (Witch Kachina)
           Hilili neo 3

はじめまして。私の名は、ヒリリ。
元々はズニのカチーナでしたが、ホピへやって来ました。「ヒリリ」という名ですが、これは私が発する奇妙な音に由来しています。

ホピに来た当初は、魔女のカチーナとして姿を現し、ホピの女性たちを恐がらせました。でも、近年になってからは、ポワムヤの儀式でガードマンとして、又、キヴァのダンサーとして登場しています。

私の姿形には、いくつかのバリエーションがあり、私のように渦巻き型の目を持っている者、また、顔に斜めのラインが入っていて2色に塗り分けられているタイプなどがあります。因みに、私の渦巻き型の目は、日本の蚊取り線香のように見えるかも知れませんが、これは、さざ波が立った水面を象徴しています。

儀式において、私を演ずるホピの男は、頭の上に水平の羽根飾りをつけ、ヤマネコの皮で作ったひだ衿を巻き、キルトにサッシュをつけ、手にはユッカの葉のムチを持って、シンガーのコイヤムシ(泥頭のカチーナ)と共に登場し、ダンスを踊ったり、儀式のガードマンとしてぐるぐる回る目を利かして警備を務めます。

 hilili neo 1Hilili neo 2

人形の私を作ったのは、伝統的スタイルのカチーナ・カーバーの第1人者のひとりであるフィルバート・ホナニーさん。ヒリリの特徴である長いひげにユッカで作ったヘッドバンドを頭に巻いた姿は、ねじり鉢巻のオヤジ風なんて言われそうですが、これはフィルバートさんの気合を示すもの。また胸と背中に交差させた沢山の貝殻をつけた皮のベルトや、チョッロっと舌を出したヘビが描かれた赤茶色のキルト、そして後姿も凝っています。後頭部に描かれているのは雲を表す模様。雨の恵みを象徴しています。

             Hilili and Hon

上の写真は、私と同時にフィルバートさんによって作られ、一緒に日本へやって来たホン(白クマのカチーナ)くんです。沢山の貝殻をつけたお揃いのベルトをしているでしょ。ちょっと夏バテ気味。

身長は頭部の羽根飾りまで入れて約28cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。樹液からとった黒い顔料やグランドキャニオンの赤土から作った赤茶色の顔料による渋くて落ち着いた色味が見る者の気持ちを和ませます。非常に土臭く、ユーモラスでパワフル。ホピの大地のエネルギーを強く感じさせる作品です。

価格: SOLD

【お知らせ】
カチン・マナスLAとTOKYOの両ブログでもご紹介してきましたが、3月の展示会以降、この夏までに日本へ上陸した新着のカチーナ人形のご案内カタログが出来ました。
ご希望の方は、カチン・マナスまでご連絡ください。

katsin-manas-tokyo@swjapan.net

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.

フィルバート・ホナニー・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
白いクマのカチーナ「ホン」 HON KACHINA (Bear Kachina)
             hon 2

日本の皆さん、はじめまして!ボクの名前はホピ語で「ホン」。クマのカチーナです。
7月にホピから東京へやって来ました。暑いですねぇ!日本の夏の暑さは、乾いたアリゾナの砂漠の気候とはまた別の厳しさがあり、全身汗だく、もうヘロヘロです。
いや、そんなことを言ってる場合じゃない。ボクがここに登場したのは、クマのカチーナについてお話するためでした。すみません(汗!)。

ボクたちクマのカチーナ「ホン」は、アナグマのカチーナ「ホナン」と同様、非常にパワフルで、悪い病気を治す優れたドクターであり、全ての薬草の性質や投与の仕方に通じているメディスンマンでもあります。そしてまた、偉大な戦士という側面も併せ持っています。まあ、ひとことで言えば、最も男っぽくて頼りになるカチーナってことです。

             hon 1        
             
クマのカチーナには、多くの種類が存在し、青、白、黄色、黒など色で見分けられるもの、また、第1メサのテワ(ハノ)村のクマ氏族所縁の「ケトワ・ビセナ」と呼ばれるものなどがいます。そしてこれら全てのクマのカチーナは同じ能力を持っています。

                 hon 5

さて、儀式において、クマのカチーナを演ずるホピの男たちは、第1メサでは、顔の左半分をさびた黄色、右半分を緑色に塗り、頬にクマの足跡を描いたマスクを頭から被ります。これに対して、第2メサと第3メサでは、4色のマスクが用いられ、●黒いクマを表す黒いマスクには、目の下に青い線、横に赤い線、そして頬に青いクマの足跡、●黄色のクマを表す黄色のマスクには、目の下に青い線、横に赤い線、そして頬に黒いクマの足跡、●青いクマを表す青いマスクには、目の下に黒い線、横に赤い線、そして頬に黒いクマの足跡、●白いクマを表す白いマスクには、単に目の周りを赤い線で囲み、頬に黒いクマの足跡が描かれます。そして全てのメサのクマのカチーナは、コーンの煤から作られたこげ茶色の顔料を身体に塗り、キツネの皮のひだ衿を首に巻き、尻当て布にサッシュベルトを締め、赤いモカシンを履き、羊の皮(昔はクマの皮でした)を肩から斜めにかけて、身支度を完了。春の間に行なわれるソヨヒムの儀式や、ミックスド・ダンスに最も頻繁に登場します。

             hon 3

白いクマのカチーナ人形であるボクを作ったのは、フィルバート・ホナニーさん。今、最も実力のある伝統的スタイルのカチーナ・カーバーです。肩から胸にかけて交差している皮ヒモの上には沢山の巻貝の貝殻が飾られ、グランドキャニオンの赤土から作った赤茶色の顔料で彩色された舌をペロリと出しています(暑くて体温調節しているわけでなないんですが・・・)。そして頭部には、柔らかい子羊の白い毛がたっぷりつけられ、天の神へ祈りを届ける聖なる羽根が前頭部と耳にもついています。フィルバートさんは、ホピの神様と交信しながら、ボクを日本へ送り出すための最強の姿を完成させてくれました。暑さにへたばってなんかいられません!日本の皆さん、どうぞヨロシク!

             hon 4

身長は約22cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。羽根、子羊の毛、貝殻などを使用。樹液から作られた黒、グランドキャニオンの赤土から作られた赤茶色、植物から作られた緑色など、自然顔料の優しく美しいトーンと、全体から醸し出されるパワフルなオーラが、見る者の気持ちを癒し、元気にしてくれます。又、尻当て布に用いたコバルトブルーの美しさは別であり、白いクマのカチーナの神々しい雰囲気を増幅させる宝石のよう。巨匠フィルバートの才気が感じられます。強くて、優しくて、ちょっとミステリアスな白クマのカチーナの名品です。地球環境の危機を警告する北極グマにも意識を向けたいと思います。

価格: 雪 SOLD
詳細は、ご案内の「価格について」をご参照ください。


イラストは、"HOPI KATCHINAS" by Jesse Walter Fewkes より

Copyright (c) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.

フィルバート・ホナニー・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink
黄色い、流星のカチーナ「ナンガソフ」 Nangasohu Kachina (Chasing Star Kachina)
            chasing star yellow blog 1

            暑中お見舞い申し上げます。  
    
うだるような連日の暑さ!アリゾナの半砂漠地帯の熱暑に鍛えられているボクですが、まるで熱帯のような、この日本の夏の暑さには本当に驚いています。

自己紹介が後になってしまいましたが、ボクも流星のカチーナ「ナンガソフ」です。顔の真ん中に大きな黒い星を持っています。そして、顔の地の色は黄色であることから、「黄色い流星のカチーナ」と呼ばれることもあります。
             
             chasing star yellow blog 2
       
ボクは、フラット・タイプのボディ(木を縦に割った平らな板状の身体)なので、本当に夜空を飛ぶ流星のように見えるのが特徴です。日本の皆さんには、七夕の短冊に見えるかも知れませんね。いいんですよ。ボクに願いをかけてくれて。そもそもボクたちカチーナは、人間たちの願いを天の神様へ届けるメッセンジャーなのですから。

ボクの意味については、先日、ボクの前にここへ登場した「流星のカチーナ ナンガソフ」のところを読んでください。

              chasing star yellow blog 4
       
ところで、日本は今、お盆の真っ最中とか。祖先の霊が各家庭に戻ってきて3泊4日滞在するという1年のうちでも重要な意味のある時期だそうですね。ホピでも、7月は「ナサン・ミュヤオ(偉大な力の月)」と呼ばれ、ホピの伝統文化とカチーナ信仰において、とても重要なニーマンの儀式があります。「ニーマン」とは、つまり、約半年間、ホピの村々に滞在していたカチーナ(精霊)たちが、故郷であるサンフランシスコ・ピークスという山へ帰還する儀式です。昨年のニーマンのときには、カチン・マナたちがホピへ訪れ、とても感動的な体験をして行きました。それについては、あらためて体験記のようなものが書かれると思うので、楽しみにしていてください

              chasing star yellow blog 3

              
さて、この人形のボクを作ったのは、トラディショナル・スタイルのカチーナ人形カーバーの大御所であるフィルバート・ホナニーさん。彼は、ボクと同時に双子の弟も作りました。弟は、淡いグリーンの顔をしていて、現在、LAのカチン・マナのところにいます。フィルバートさんは、ボクたち兄弟を持ち前のアーティスト魂とパワー、そして彼独特の細部へのこだわりをもって仕上げてくれました。ボクの黄色い顔は、東洋の風水的に見てもパワーがあるし、頭部とボディが少し角度を違えてあるため、身体がツイストしていて、身体全体から豊かな表情が感じられるのも特徴です。

身長は頭部の羽根飾りまで入れて約33cm。コットンウッドに自然顔料で彩色。額の真ん中に、雨の恵みを象徴するアワビの貝殻の飾りがついています。顔の周りは、茶色と焦げ茶の毛糸。数種類の羽根の飾り。自然顔料特有の落ち着いた草木染のような美しい色調。黄色地に黒い星が描かれた顔から発するパワーは非常に強く、手に持つとビリビリ来るほどです。

価格: SOLD

Copyright (C) Katsin' Manas TOKYO 2008. All rights reserved.


フィルバート・ホナニー・コレクション | トラックバック(0) | コメント(0) |permalink