2008/02/01 Fri
ポワムヤ、浄化の月(2月)とカチン・マナ

カチーナのシーズンは、冬至から始まると言われていますが、実際、カチーナがダンスする儀式が行われるのは、2月に入ってからのようです。
ホピの2月は、「ポワムヤ」と呼ばれ、それは浄化の月を意味しており、ビーンダンスと共にスタートします。7月の「ニーマン」(カチーナが天の住処へ帰る儀式が行われる)と同様、1年のうちで最も重要な月とみなされ、日本では旧暦のお正月に当たる時期であり、寒さもピークを迎えます。
厳寒のなかの浄化の儀式といえば、日本では、「寒禊」が思い浮かびますが、ホピの「ポワムヤ」では一体どのような儀式が行われるのでしょう?
実は、私たちカチン・マナスは、この名前を命名してくれたホピの女性、マーリンダさんから、ポワムヤのビーンダンスに来ないかとお誘いを受けました。しかし、3月の展示会をひかえ、スケジュール的に難しく、また、ホピの居留地では今年は特に積雪が多く、道路が通行止めになっているところもあると知り、せっかくのチャンスでしたが訪問を断念しました。それだけに、ポワムヤへの興味はつのるばかり。
そんな折、見つけたのが、ポワムヤとカチン・マナに関する上のイラストでした。
19世紀末のホピのアーティストが描いたものです。向かって左がカチン・マナ(髪を後ろへ下ろしています)、そして右にいるのは「ケルワン」と呼ばれる冬至のカチーナ、又は萌芽のカチーナです。その間に置かれているのは、平らなバスケットに盛られたキヴァで育てられたビーンの発芽したもの。カチン・マナとケルワンによって、村の広場で人びとに配られているところです。厳寒の中、発芽ビーンズを配るカチーナたちのほのぼのとした顔に、心が温められます。そういえば、我が国の節分の豆まきも、寒い中、神社の神楽殿から人びとに向かって豆がまかれますが、この風習の根底には、同じ農耕民族として共通するものがあるのかも知れません。興味深いです。
イラストは、"HOPI KATCHINAS" by Jesse Walter Fewkesより
なお、ホピ・カルチャー・センター・ミュージアムの元館長、アンナ・シラス女史が著した"JOURNEY TO HOPI LAND"には、「ホピの1年」という章が「ポワムヤ」、浄化の月である2月から書き始められていて、そこには、この月が、若者たちのカチーナ社会への入会儀式への準備、彼らの成長と発達のための祈り、それと同時に、大地の準備と作物の成長を祈るためにあること、そして又、ポワムヤは、生命のあるものも、ないものも、又、目前のホピの環境だけでなく、世界中の隅から隅までが浄化されることを祈る儀式の月でもあることが述べられています。また、結婚もこの月に行われるようです。そしてその年の7月、ニーマンの儀式のとき、新婦は、カチーナからカチーナ人形を手渡され、祝福されます。それは、彼女の一生の宝となり、生まれてくる新しい生命を祝福する意味を持っています。
さて、今日から2月。地球上の全てのものが浄化され、地球が少しでも元気になるよう、私たちも、それぞれの方法で祈りたいと思います。
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